考えてみたら、アンデルセンについて、童話以外のことをほとんど知らずにオーデンセに来てしまった、と現地に着いてから思った。
2009年の秋に、ロンドンとプラハに行こうとして安い航空券を探していたところ、 スカンジナビア航空が手ごろな上に、コペンハーゲンでストップ・オーバー可。というわけで、デンマークにはオマケ気分で3日間だけ行ってみることにした。オーデンセへはコペンから列車で島を渡って日帰り。それで充分だと思ってた。あの頃は、鳥ばっかり見ていたもの。
アンデルセンの生家と博物館はとてもかわいらしくて、こんなところから世界への窓が開けていたのか…… と、ちょっとびっくりするくらい。
展示物のなかでは、アンデルセンの切り絵に引き込まれた。物語を書く意外にもこんな表現をもっていたんだわ、この人。
おとぎ話の夢の世界とコワイ世界が渾然一体となって、ペラッと1枚の紙のなか。
世界各地から集められたアンデルセンの出版物の部屋にはきっと「中国皇帝のナイチンゲール」もあったんだろうな。 また、行かねばなるまい。
写真(左から)生家、博物館の靴ふきマット(切り絵をデザイン)、子ども向け博物館ティンダーボックスの看板
オーデンセ