沖縄モチーフとネコを登場させることだけ、なんとなく決めていて、それ以外は自由。というよりあまり考えません。
右下に描いた東道盆(とぅんだーぶん)は琉球時代に使われていた漆器です。蓋を開けると中には仕切りがあって、そこには今で言うオードブル的なものが並べられました。ネコはうちのマンションの駐車場にすむネコで、「若さま」と名づけたほど、悠然として、いつ見てもこんな風に寝そべっています。ぜんぜん動かない、生きているのかな?と思ったほどです。背景の点々は琉球畳なのですが、これもなんとなく。
「なんとなく」の結果、座敷に上がって寝そべるネコ(実は野良ネコ)ということになったのですが、このリトグラフを見て、言事堂の宮城ミキさんは、「この絵を表紙につかって(県産)本を作るとしたら、タイトルはどんな?内容は?」と想像(妄想)を重ねて、お話をつくってくれました。タイトルは「王さまのねこ」。お話の内容はぜひ展示を見に来てください。
『まぼろし県産本 原画展』は、そもそも絵(音の台所がつくったリトグラフ)があって、それを見て物語を想像し(言事堂のミキさん)、本当に本があるかのような気持ちになって、あたかも出版されているかのように見せながら、その本の装幀に使った絵の『原画展』ですよ〜というディスプレイをして。その妄想ごっこにお客さんを巻き込んで楽しむ展示です。
言事堂の2階は、そういう展示にピッタリの場所です。16日(日)までやってます。11日(火)と12日(水)はお休みです。
まぼ県 DAY6 王さまのねこ